英検準1級の勉強をしていると「素点」とか「スコア」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
しかし言葉はよく聞くけど
- 何のことか分からない
- 素点とスコアってどう違うの??
- それを知ったらどんな良いことがあるの?
と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では
- 「素点」と「スコア」の違い
- スコアについて理解するメリット
- スコアから分かる英検準1級対策の優先順位
について詳しく解説していきます。
もしあなたが英検準1級に本気で合格したいなら、スコアの仕組みを知ることは重要です。なぜなら、スコアの仕組みを理解することで英検準1級に楽に合格できる裏ワザを知れるから。
自分が英検準1級に合格できたのは間違いなく、「スコア」の仕組みを理解したからです。
正直この記事の内容を知らないまま対策を続けるのはもったいないです。なのでぜひ最後までご覧ください。
英検準1級のスコア:そもそもスコアって何?素点と何が違うの?

まず素点とスコアは別物です。素点というのは
- リーディング(以下R)41点満点
- リスニング(以下L)29点満点
- ライティング(以下W)16点満点
の点数のこと。つまり、普段あなたが自己採点して出る点数ってことですね。
そして次にスコアですが、正式名称は英検CSEスコア(以下スコア)といいます。素点とは別物にはなりますが、関連性は大いにあります。
なぜなら英検の合否は各分野(R・L・W)の素点をスコアに置き換えて決定されるからです。満点はR・L・Wそれぞれ750点満点です。
つまり
- Rの41点→750点
- Lの29点→750点
- Wの16点→750点
に変換され、合計2250満点となるわけです。
そして合否はこのスコアによって決定されます。合格基準は1792/2250と毎回決まっています。なのでこれから対策するときには、このスコアというものを常に意識しておかなければなりません。
実際に例をあげながら具体的に見ていくことにします。
英検準1級 スコアの仕組み

英検準1級の合格基準点は「スコアでいうと1792/2250だよ!」
というお話をしましたが、英検準1級の合格ラインは7割と言われることが多いです。でもスコア上1792/2250だと8割なんですよね。
なぜこのようなズレが生じるのか?
それは「スコアの仕組み」にあります。
実はスコアの仕組み上
- 素点が3割だったからスコアも3割
- 素点が5割だったからスコアも5割
になるわけではありません。ここが一番重要なところです。
次の表は、実際の素点とスコアの換算表です。
リーディング | リスニング | ライティング | |||
素点 | CSEスコア | 素点 | CSEスコア | 素点 | CSEスコア |
41 | 750 | 29 | 750 | 16 | 750 |
40 | 706 | 28 | 723 | 15 | 698 |
39 | 677 | 27 | 688 | 14 | 658 |
38 | 660 | 26 | 667 | 13 | 626 |
37 | 647 | 25 | 651 | 12 | 595 |
36 | 637 | 24 | 638 | 11 | 565 |
35 | 628 | 23 | 627 | 10 | 539 |
34 | 621 | 22 | 617 | ||
33 | 614 | 21 | 608 | ||
32 | 608 | 20 | 599 | ||
31 | 602 | 19 | 591 | ||
30 | 597 | 18 | 583 | ||
29 | 591 | 17 | 576 | ||
28 | 586 | 16 | 568 | ||
27 | 582 | 15 | 561 | ||
26 | 577 | 14 | 554 | ||
25 | 573 | 13 | 546 | ||
24 | 12 | 539 | |||
23 | 564 | ||||
22 | 560 | ||||
21 | 555 |
赤色の部分に注目してください。
例えばリーディングですが、素点が21/41だったとします。約5割なのでスコアも750の5割で375になりそうですが、実際は555となっています。
リスニングに関しても、素点が15/29だった場合スコアは561です。こちらも単純に素点が5割だからといって、スコアも5割(375)とはなっていません。
ライティングについても見ての通り同様です。
つまり
「素点がそのままの割合で実際のスコアになるわけではない」ということです。これにより「素点」と「スコア」の合格基準点にズレが生じるわけです。
ちなみに
「素点」で各技能7割=「スコア」で1792(8割)あたり
に毎回落ち着くようになっています。だから7割が合格ラインだと言われるんですね。
英検準1級 スコアの仕組みから分かること

ライティングが最重要です
結論から言いますと、英検準1級に合格しようと思ったときライティングが最重要です。
ぶっちゃけライティングさえできれば、リーディングやリスニングが3割でも4割でも受かります。
下の赤色の部分に注目してください。
リーディング | リスニング | ライティング | |||
素点 | CSEスコア | 素点 | CSEスコア | 素点 | CSEスコア |
41 | 750 | 29 | 750 | 16 | 750 |
40 | 706 | 28 | 723 | 15 | 698 |
39 | 677 | 27 | 688 | 14 | 658 |
38 | 660 | 26 | 667 | 13 | 626 |
37 | 647 | 25 | 651 | 12 | 595 |
36 | 637 | 24 | 638 | 11 | 565 |
35 | 628 | 23 | 627 | 10 | 539 |
34 | 621 | 22 | 617 | ||
33 | 614 | 21 | 608 | ||
32 | 608 | 20 | 599 | ||
31 | 602 | 19 | 591 | ||
30 | 597 | 18 | 583 | ||
29 | 591 | 17 | 576 | ||
28 | 586 | 16 | 568 | ||
27 | 582 | 15 | 561 | ||
26 | 577 | 14 | 554 | ||
25 | 573 | 13 | 546 | ||
24 | 12 | 539 | |||
23 | 564 | ||||
22 | 560 | ||||
21 | 555 |
ライティングで満点(16/16)750を取ったとしましょう。
すると合格基準の1792を取るためには、あと1042必要になるわけですが、1042(R・L各521点)というのは
仮にRとLでそれぞれ4割ずつしか取れなくても受かる点数になります。なんなら片方は3割でも受かりますね。それぐらいライティングの破壊力はすごいんです。
なので、英検準1級に合格したいのならライティングを優先的に対策するべきです。
自分はこの参考書を1冊やり込んで満点を取ることができました。
ぶっちゃけライティングにおいてチートみたいな参考書です(笑)1冊やり込めばライティングで満点近く取れます。
この参考書の使い方やおすすめポイントなどは長くなるので、別記事にまとめました。
英検準1級英作文問題完全制覇のメリット・デメリット・使い方を徹底解説!
ちなみに、素点に対するスコアは受ける回によって変わります。
例えば英作文が14点だったとします。
上の表だとスコアは648点ですが、今この記事を見ているあなたが同じように本番14点取ったとしても、同じ648点になるとは限りません。
なぜなら素点に対するスコアは問題の難易度によって毎回変わるからです。
簡単な回だと同じ素点でもスコアは低く出ます。
反対に難しい回では同じ素点でもスコアは高く出ます。
スコア換算表から分かる3つのこと
スコア換算表から分かる3つのことをまとめました。
- 各分野(R・L・W)素点が満点に近づくほど素点1問あたりのスコアの伸びが大きい
- 特にR<L<Wの順で1問あたりの伸びが大きい
- ライティングで満点近く取れば合格に一気に近づく
まとめ:英検準1級 スコアの仕組みをどう利用するか

まとめると、準1級で優先するべきはライティングです。英作文の素点の1点はRやLの1点とは重みがちがいます。
ライティングが1点違うだけで、最終的にスコアが20,30点変わるからです。特に、素点14~16点あたり(9割前後)は40~60点変動します。
英作文で素点15点以上取れれば、ほぼ間違いなく受かります。たとえRやLで大きく失敗したとしても関係ありません。
しかも英検準1級のライティングの採点は甘めなので、しっかり対策すれば満点を狙えます。
書き方のコツや注意点など知りたい方は、こちらの記事が役に立ちます。書くときの7つのコツと絶対に押さえておきたい注意点を3つ解説しています。

ちなみに、合格者のライティングの平均点は毎回9割前後です。結局ライティングで取れてる人しか受かっていないということです。
逆にいえば、ライティングをしっかり対策して得点源にできれば合格に大きく近づきます。ライティングを優先的に仕上げましょう。
ここまでライティングが大事だと強調してきましたが、もちろんRやLも大事なのは間違いないです。
ライティングは最終的には採点者によって少なからず影響されるので。
しかし準1級は各分野バランスよく取るよりも、どれか1つ突き抜けていた方が最終的にスコアが伸びやすい(=受かりやすい)という事実はお忘れなく!
準1級の対策順としては
単語→W→L→長文の順番に対策していくと間違いないですね。
英検準1級にギリギリ合格できるラインについて知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。実際の過去3回分のデータから徹底検証しています。
