結論から言うと、長文を読むのに文法は必要です。
しかし、完璧にしなくても長文は読めます。
実は、長文を読む際に使う文法というのはある程度決まっています。
なので、まずは「長文を読むための文法」を先に仕上げるのがおすすめです。
長文がある程度読めるようになったら、それ以外の文法についても覚えていくといいでしょう。
とは言っても
「長文を読むのに文法って本当に必要なの??」
「必要ならば完璧にしてから長文に入らないとダメなんじゃないの??」
と疑問に思うかもしれません。
そこでこの記事では、以下の点について分かりやすくまとめました。
- 英語長文を読むのに文法が必要な2つの理由
- 文法が「完璧」じゃなくても長文をしてもいい2つの理由
- 長文を読むための文法が身につくおすすめの参考書2冊
それでは1つずつ見ていきましょう!
英語長文を読むのに文法が必要な2つの理由

長文を読むのに文法が必要な理由は主に2つあります。
- 文法を知らないと1文1文が訳せない
- 文法を知らないと長文の解説を理解できない
順に解説しますね。
①:文法を知らないと1文1文が訳せない
長文を読むのに文法が必要な1番の理由がこれです。
例えば、長文を読んでて下の文が出てきたとします。
His going there was necessary.
どうでしょうか。正しく訳すことができましたか?
「単語は簡単なのにうまく訳せない。。」
となった人も多いと思います。
His going there was necessary.
この文のポイントは2つです。
- going が動名詞だと判断できること
- His が動名詞の主語になっていること
なので訳は「彼がそこに行くことが必要だった」となります。
動名詞の主語を示すときは所有格(または目的格)を動名詞の直前に置くというルールがあります。
この例文で言うと「His」の部分です。
このように、単語を知っていても文法が分からなければ1文1文を正しく訳すことができません。
つまり、文法を知らないと長文を読むことができないというわけです。
長文を読むためには文法の力が不可欠です。
②:文法を知らないと長文の解説を理解できない
文法の理解がなければ、解き終わったあと長文の解説も理解できません。
もう1度さっきの例文を見てみましょう。
His going there was necessary.
ポイントは2つでしたね。
- going が動名詞だと判断できること
- His が動名詞の主語になっていること
もし解説にこのように書いてあったとしても
「動名詞ってなんだっけ??」
「動名詞の主語??」
みたいな感じだと、解説すら理解することができません。
これではせっかく解説が詳しい問題集を買っても何も身にならないですよね。
なので、長文を読む前に基本的な文法については押さえておきましょう。
文法が「完璧」じゃなくても英語長文をしてもいい2つの理由

「長文を読むためには、文法が大事だよ!」
と伝えてきましたが、文法を「完璧」にする必要はありません。
でもこう言うと
「いやいや、さっき長文を読むには文法が必要って言ってたやん!」
「文法を完璧に仕上げてから長文やるんじゃないの??」
と思われるかもしれません。
自分も最初、がんばって文法を完璧にしてから長文に入ったんです。
でもその後すぐに2つのことに気づきました。
以下の2つです。
- 文法を完璧にするには膨大な時間と労力がかかる
- 文法を「完璧」にしなくても長文は読める
1つずつ解説しますね。
①:文法を完璧にするには膨大な時間と労力がかかる
文法って実はかなり奥が深いんです。
突き詰めていけばいくら時間があっても足りません。
しかも1つ1つ理解するのにかなりの労力が要ります。
なので、最初から文法を「完璧」にする必要なんてありません。
長文に入るまではとりあえず、「基本的なところ」さえ押さえておけばそれで十分です。
まずは1文を訳すのに必要な最低限の部分を優先しましょう。
②:文法を「完璧」にしなくても長文は読める
これが1番大きいです。
実は文法には2種類ありまして
- 文法問題を解くための文法
- 1文1文を訳すための文法
長文を読むときに大事なのは②の「1文1文を訳すための文法」になります。
例えば、現在完了形で「never」を入れるのは「haveの後ろ」というルールがあります。
I have never been to China.
これはとても大事な文法のルールです。
でもよく考えてみてください。
長文を読むときって別に「never」は「haveの後ろ」という知識がなくても読めますよね。
もとから「have never」という形になっていますから。
なのでこれは文法問題を解くための文法ということになります。
並べ替え問題では、逆にこの知識がないと解けませんからね。
じゃあ「1文1文を訳すための文法」って何かと言うと
さっきも例に挙げた
His going there was necessary.
「動名詞の主語は所有格(または目的格)の形で動名詞の直前に置く」というようなルールです。
これは実際に1文を訳すときに使う知識です。
このように文法は文法でも「1文1文を訳すための文法」を先に仕上げるのがおすすめです。
次の項目でそれを学べる参考書を2冊紹介したいと思います。
英語長文を読むのにおすすめの文法の参考書2冊

最後に、長文を読むための文法が学べる参考書を2冊紹介します。
必ずどちらもやってください。
それぞれ役割が違うので片方だけでは足りません。
- 肘井学のゼロから英文法が面白いほどわかる本(KADOKAWA)
- 肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本(KADOKAWA)
それぞれ解説しますね。
①:肘井学のゼロから英文法が面白いほどわかる本(KADOKAWA)
タイトルの通りゼロから英文法が学べます。
レベル的には中学~高1レベルです。
この参考書は英語初学者に配慮した構成になっています。
文法の解説のすぐ横に問題があり、解説を読みながら問題を解いて理解を深めることが可能です。
またこの参考書の解説は、実際の長文に文法の知識を活かすことを意識したつくりになっています。
次に紹介する2冊目の参考書につなぐためにもこの参考書は必須です。
②:肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本(KADOKAWA)
2冊目は文法というより「英文解釈」の参考書です。
英文解釈とは文法の知識を実際の長文に応用するためのものです。
1冊目に紹介した参考書の知識をどうやって1文1文を訳すのに使うかを学ぶことができます。
この参考書を仕上げたら、長文に入るまでの準備としてはバッチリです。
英語の長文を解くのに文法は必要?完璧にする必要はある?:まとめ

これまでの話をまとめると長文を読むのに文法は必要です。
1文1文を訳すのに文法の力が要るからです。
しかし、完璧である必要はありません。
いきなりすべての文法を網羅するのではなく、まずは「1文1文を訳すための文法」を身につけましょう。