公式問題集をやり込むのが大事って聞いたけど
- やり込むって何?具体的には何をすればいいの??
- 1冊をやり込むメリットって何?
- 公式問題集の効果的な使い方も教えてほしい!
こんな風に思ったりしますよね。
そこでこの記事では
- 公式問題集の効果的な使い方
- 公式問題集のやり込み方:リスニング編
- 公式問題集のやり込み方:リーディング編
- やり込む上でよくある質問・悩み
について徹底的に解説していきます。
まず初めに、1冊をやり込むメリットとしては以下の通りです。
- 大事な単語・文法・表現を覚えられる
- 自信をもって解ける問題がどんどん蓄積されていく
- やり込んだものを土台にして、初見の問題が解ける
自分がTOEIC400点台から850まで伸ばせたのは間違いなく、公式問題集をやり込んだおかげです。
公式問題集をやり込めば必ずスコアは上がります。
この記事を読むことで、公式問題集のやり込み方がすべて分かります。
実はTOEIC公式問題集だけでも800点は取れます!【実体験つき】の記事も合わせてどうぞ。自分の体験談も書いてます。
TOEIC公式問題集はこう使おう!:問題を解く~復習まで

まずは公式問題集を解く流れを簡単に解説します。
流れとしては以下の通りです。
- 時間を計って1回目を解く
- 答え合わせをする前に自信がないところはもう1度考えてみる
- 答え合わせをしてしっかり復習する
- その後も定期的に復習する
1つずつ見ていきます。
STEP①:時間を計って1回目を解く
まずは1回目を解くのですが、解き方としては2通りあります。
- 本番と同じように2時間通して解く
- 各part毎に分けて解く
それぞれメリットがあるので簡単に説明します。
①:本番と同じように2時間通して解く
まず初めに思いつくのがこの解き方だと思います。
この解き方のメリットは次の通りです。
- 本番の感覚をつかめる
- 2時間通して解く体力が身につく
ただしこれは、ある程度できる人向けかと。
700~800点はないと、うまみはないかと思います。
なぜなら700取るまでは時間配分などはそんなに重要ではないから(解く問題を絞ることで600~700は取れる)。
700点以下の人は次の解き方がおすすめです。
②:各part毎に分けて解く
2つ目は各part毎に解くやり方。
part2ならpart2。part5ならpart5を複数のセットで解いていきます。
700点を超えるまではこちらがやりやすいです。
なぜなら
- 復習がしやすい
- 一気に解かないので解く負担が軽い
- 各partの特徴やコツがつかみやすい
といったメリットがあるから。
またpart3,4,7については、問題数が多いのでさらに分割して解いてもOKです。
自分はよく
- part7を4等分にして解いたり
- part3,4はそれぞれ5問ずつ解いたり
していました。
こうやって細かく分けて解けば、解くときの負担も軽いですし、何より復習がしやすいです。
一気に解くと復習が大変で。。
かといって、解いてから復習するまでの時間が空きすぎると、解いたときの新鮮さがなくなっちゃうんですよね。。
なので、細かく分けて解いて復習するのがおすすめです。
それは大丈夫です。
というのも、600点とか700点目指すのに時間配分を気にする必要はないんですよね。
実は30~40問塗り絵しても600・700は取れます。
STEP②:答え合わせをする前に自信がないところはもう1度考えてみる
こうやって時間無制限で解くことで
- 時間があれば解ける問題なのか
- 時間があっても解けない問題なのか
が分かります。
これで解けたなら、もともと解ける実力はあったということになりますね。
STEP③:答え合わせをしてしっかり復習する
ここが1番大事です。
解いたら必ず復習をしましょう。
復習を丁寧にすることでスコアが伸びていきます。
復習に関しては
リスニングはTOEICのリスニング復習方法を徹底解説!【3つの注意点あり】の記事に
リーディングについてはTOEICのpart7はこう復習すべし!【4STEPで徹底解説!】の記事にまとめました。
STEP④:その後も定期的に復習する
また、公式問題集は1回解くだけでは意味がありません。
1冊1冊を何周もやり込むことで、力になります。
目安としては、最低でも3周以上は解きましょう。
3周目が終わったぐらいから「スコアが上がりそう!」という自信が出てくるはずです。
復習するペースですが、自分は以下のようにやっています。
- 2周目…1周目から1週間後
- 3周目…2周目から1か月後
これぐらい期間を空けると、忘れ具合がいい感じです。
半分忘れてるぐらいがちょうどいいと思います。
TOEIC公式問題集は徹底的にやり込め!:リスニング編

ここからは実際に、どのように公式問題集をやり込むかを見ていきます。
リスニングのやり込み方としては次の4つです。
- ディクテーション
- オーバーラッピング
- シャドーイング
- 脳内ディクテーション
それぞれのやり方や得られる効果について解説します。
①:ディクテーション
まずはディクテーションです。
得られる効果としては次の通り。
- 苦手な発音や聞き取れてない単語がはっきりする
- 自分の弱いところが分かる
ディクテーションにより、自分が聞き取れていない原因がはっきり分かります。
例えば
「この単語ってこういう風に発音してたんだ」とか
「前置詞が聞き取れてないな」などなど。
意識的に聞くことで気付けることってかなりあるんですよね。
具体的なやり方は次の通りです。
- 英文を何度も聞く
- 聞こえてきた英文を紙に書きだす
- また英文を何度も聞く
- 聞こえてきた英文をまた紙に書きだす
- ①~④をくり返し、もうこれ以上聞いても分からない!となったら、スクリプト(原稿)を見る
- 間違ってたところを直す
ディクテーションはpart1,2にすごく向いています。
なぜなら、短文でやりやすいから。
part1,2は、ディクテーションと音読を合わせればグングン伸びていきますよ!
ただしpart3,4にはあまり向いてないです。なぜならスクリプトが長くて挫折しやすいから。
もちろん、できるならプラスにはなります。
自分はすぐにやめちゃいました( ;∀;)
part3,4には次に紹介するトレーニングがおすすめです。
②:オーバーラッピング
part3,4にはこれから紹介する3つのトレーニングが効果的です。
まずはオーバーラッピング。
得られる効果としては次の通り。
- 正確な発音を身につけられる
- 英語特有のリズムが身につく
- 英語のスピードに慣れることができる
このときのポイントは、必ず音声をそっくりそのままマネすること。
恥ずかしがらず、ネイティブになりきって発音することが重要です。
そうすることで
- 自分が思い込んでた発音を矯正できる
→聞き取れる範囲が広がる
→解ける問題が増える
という好循環です。
また、具体的なやり方は次の通り。
- スクリプトを精読する(分からないところがない状態にしておく)
- スクリプトを見ながら音声に合わせて発音する
最初は難しいですが、根気よく続けるとだんだん口が回るようになってきます。
また、始める前にスクリプトを精読しておくことが重要です。
意味の分かってないものをいくら音読しても効果はないです。自分はこれでかなりの時間をムダにしてしまったので、皆さんは気を付けてくださいね。
ちなみに「精読って何だろう??」という人は【最重要】英語は精読で決まる!やり方を徹底解説!【知らなきゃ損】の記事を参考にしてください。
精読について1からまとめてあります。
③:シャドーイング
続いてシャドーイングです。
こちらは有名なので聞いたことがあるかもしれませんね。
「スクリプトを見ずに」音声に「少し遅れて」というのがポイント。1~2語分ずらして発音していくのが理想です。
得られる効果としては次の通り。
- 英語を正確に聞き取る力がつく
- 音声のスピードについていけるようになる
- 返り読みをせずに前から意味を取れるようになる
- その結果、長文を読むスピードも上がる
シャドーイングは間違いなく最強のリスニング対策です。ただ音読するのと、「意識的に」音を聞いてそれを声に出すのとでは、全然ちがいます。
聞こえてきた音を「意識的に」声に出すことで、しっかり聞き取れるようになるんです。
また、シャドーイングはリスニングだけでなく、実はリーディングにも効きます。
英語の語順のまま前から音読していくので、返り読みを矯正することが可能です。
自分はシャドーイングのおかげで、返り読みをせずに前から順に意味が取れるようになりました。
シャドーイングのやり方としては次の通りです。
- スクリプトを精読する(分からないところがない状態にしておく)
- オーバーラッピングする
- シャドーイングする
いきなりシャドーイングしても口が回らないと思うので、先にオーバーラッピングで口を慣らしておくとやりやすいです。
※ただしシャドーイングに関して1つだけ注意点があります。
たしかに効果は抜群なのですが、ぶっちゃけめちゃくちゃ難しいんです。
1周目の段階ではほとんど口が回らないと思います。
なので完璧を目指さず、最初はなんとなくできればそれでOKです。
大事なのは、「意識的に」聞いてそれを「意識的に」発音しようとすることなので。
2周目、3周目とするうちにだんだんできるようになっていきます。
シャドーイングができてると実感できるまで、少なくとも3ヶ月はみといた方が良いと思います。
④:脳内ディクテーション
最後に脳内ディクテーションです。
メリットとしては次の通り。
- 英文を正確に聞き取る力がつく
- まとまった英文でも、聞いた瞬間に理解できるようになる
- 手軽にどこでも始められる
これができるようになれば、リスニングのスコアは一気に上がります。
なぜなら
- 英文がスラスラ頭の中に思い浮かぶ
=きちんと聞き取れてる
=問題が解ける
と言えるから。
もちろん、「先読みができる」とか「選択肢を訳せる」とか色々ありますが、「英文を聞き取る」という1番大きな問題はクリアしたと言えます。
自分も脳内ディクテーションができるようになってからリスニングのスコアが400を超えました。
ぜひオーバーラッピングやシャドーイングのあとの仕上げにやってみてください。
びっくりするほど聞き取れるようになりますよ。
TOEIC公式問題集は徹底的にやり込め!:リーディング編

続いてリーディングです。
リーディングは次の3つ。
- 出てきた単語・表現・文法はすべて覚える
- 1文1文を精読
- 1つ1つの文書を通読
1つずつ解説します。
①:単語・熟語・表現はすべて覚える
公式問題集に出てきた
- 単語
- 熟語
- 表現
はすべて覚えましょう。
公式問題集の単語や表現って宝の山なんですよね。
公式問題集で覚えたものは本番でもたくさん目にしました。
「こんなの本番出るかなあ」
と思っても覚えてしまった方がいいです。
本番の試験を作ってる人と、公式問題集を作ってる人は同じですからね。
②:1文1文を精読
1度解いた問題はすべて精読しましょう。
精読する際には次の項目をすべてチェックしていきます。
- SVOC
- 使われてる文法
- 前置詞のカタマリが修飾してるもの
- andやorが並べてるもの
一見めんどくさそうに思えますが、TOEICで700点以上を狙うなら必須のスキルです。
少なくとも自分の周りでは、TOEIC上級者で精読ができないという人は聞いたことがないです。
かくいう自分も、ずっと500点~600点台で伸び悩んでいた時期がありました。
しかし、精読を学んで改めて挑んだら、850点にまで伸びました(もちろん何百時間と勉強はしました)。
精読を身につけるメリットは以下の通りです。
- 1文1文が正確に読めるようになる
→長文が読めるようになる - 1文を読むスピードが上がる
→塗り絵が減る
→part3,4の先読みが間に合うようになる
精読はTOEICのあらゆる場面で役立ちます。
精読最強!って感じです。
精読が学べる参考書については【厳選】TOEICの精読にピッタリな参考書3選!【みんな使ってます】の記事にまとめました。
この中から選んでいただければ失敗しません。ぜひ参考にしてください。
また、精読に関しては【最重要】英語は精読で決まる!やり方を徹底解説!【知らなきゃ損】の記事で1から解説してます。
まずは、公式問題集1冊分のpart3,4を精読してみてください。
part3,4はリーディングパートよりも読みやすいので練習にピッタリです。
それにpart7よりもpart3,4の方が取りやすいので、その点でもおすすめできます。
③:1つ1つの文書を通読
精読したあとに行うとおすすめなのが通読です。
通読するメリットは次の通り。
- 英文を前から順に意味が取れるようになる
→返り読みを矯正できる - 長文中に出てきた単語・文法などを一気に覚えられる
→語彙力などが身につく - 確実に読める英文パターンが蓄積されていく
→初見の長文も読めるようになる
ここで大事なのは、通読の前に精読をしておくこと。
精読により、分からないところを潰しておくことで、通読の効果が何倍にもなります。
この「精読→通読」の流れをひたすら行うことで、確実に読める長文がどんどん蓄積されていきます。
ちなみに、通読する回数としては最低でも1度に5回は読んだ方がいいです。
それぐらい読まないと効果が出にくいかと。
流れをまとめると
- 精読→通読5回(1つ目の長文)
- 精読→通読5回(2つ目の長文)
- 精読→通読5回(3つ目の長文)
4つ目以降の長文も同じです。
こうやって完璧に分かる長文を増やせば増やすほど、リーディングのスコアは伸びていきますよ。
公式問題集をやり込むときによくある質問・悩み

最後によくある質問・悩みにお答えします。
次の2つです。
- どれぐらいやり込めばいいの?取れるスコアも教えてほしい
- 何度も解いてると答えを覚えてしまいます。。
1つずつお答えします。
①:どれぐらいやり込めばいいの?取れるスコアも教えてほしい
1冊の公式問題集を最低でも3周はしましょう。
これぐらいやり込まないと、結局何も得られないと思います。
自分の場合リスニングは
- 公式問題集5冊(10セット)をやり込んで750点
- 公式問題集7冊(14セット)をやり込んで850点
リーディングは
- 公式問題集5冊(10セット)やり込んで750点
- 公式問題集5冊+精選模試2冊(20セット)やり込んで850点
に到達しました。
※リスニングについてはpart1,2のみもう少しやりました。
自分は要領がいい方ではないのでこれぐらいやりましたが、もっと少ないセット数でも同じスコアに到達できるとは思います。
700点を目指す戦略と勉強法についてはTOEIC600点から700点に確実に上げる2つの戦略と勉強法にまとめてました。
800点を目指す戦略と勉強法に関してはTOEIC700点から800点に確実に上げる戦略と5つの勉強法にまとめています。
また600点を目指すのであれば、公式問題集は1冊あれば十分です。
むしろ、600点なら公式問題集よりも他の参考書のやり込みが重要になってきます。
詳しくはTOEIC600点の壁をぶち破る3つの戦略と勉強法【初心者向け】の記事を参考に。
②:何度も解いてると答えを覚えてしまいます。。
これはよく聞く悩みです。
何周もしてると答えの番号や場所を覚えちゃうんですよね。
これを防ぐには次の2つです。
- 2周目の復習はある程度忘れてからやる
- なぜその答えになるのか、というプロセスを意識する
1つ目については自分の場合
- 2周目は1周目から1週間後
- 3周目は2周目から1か月後
ぐらいにやっていました。
TOEIC公式問題集のやり込み方:まとめ

最後にここまでの話をまとめます。
公式問題集を解く流れとしては以下の通り。
- 時間を計って1回目を解く
- 答え合わせをする前に自信がないところはもう1度考えてみる
- 答え合わせをしてしっかり復習する
- その後も定期的に復習する
リスニングのやり込み方としては次の4つ。
- ディクテーション
- オーバーラッピング
- シャドーイング
- 脳内ディクテーション
リーディングのやり込み方としては次の3つ。
- 出てきた単語・表現・文法はすべて覚える
- 1文1文を精読
- 1つ1つの文書を通読
公式問題集はただ解くだけではもったいないです。
むしろ解いた後のやり込み方でスコアを伸ばせるかが大きく決まります。
ぜひ1冊1冊をやり込んでみてくださいね。
また、実はTOEIC公式問題集だけでも800点は取れます!【実体験つき】の記事も参考にしてください。